エナジードリンクのカフェイン量を5本で比べる。1日400mgの上限はモンスター3本目で越える
夕方、もうひと踏ん張りしたいときにコンビニの冷蔵ケースへ手が伸びる。エナジードリンクの缶は色もサイズもまちまちで、どれが「強い」のかは見た目では分からない。ところが成分表示を1本あたりに換算して並べると、カフェインは50mgから150mgまで、糖分はゼロから48gまで、はっきりとした差がある。 カフェインには、日本では公的な上限値が決められていない。そのかわり、欧州食品安全機関(EFSA)やカナダ保健省、米国食品医薬品局(FDA)が、健康な成人で1日400mgまでという目安を出している。この記事では、国内でよく見かける5本のカフェインと糖分を並べ、その400mgから逆算して「何本まで」「何時まで」を数字で決める。 取り上げるのは、レッドブル・エナジードリンク、モンスターエナジー、モンスター ウルトラ、サントリーのHYPER ZONe ENERGY、大正製薬のリポビタンDの5本だ。評価は、カフェインの控えめさ・糖分の控えめさ・量の調整しやすさ・飲みやすさ・手に入れやすさの5つの軸で整理した。 先に結論、1本あたりのカフェインと糖分を表にする まず5本の数字を、カフェインの少ない順に並べる。日本の飲料の成分表示は100mlあたりで書かれていることが多いので、それを容量に掛けて1本あたりに直した。炭水化物は糖分の目安として載せている。 銘柄 容量 カフェイン(1本) カフェイン(100ml) エネルギー(1本) 炭水化物(1本) 400mgまでの本数 リポビタンD 100ml 50mg 50mg 約74kcal(目安) 約18g(目安) 8本(用法は1日1本) レッドブル・エナジードリンク 250ml 80mg 32mg 115kcal 約27g 5本 モンスターエナジー 355ml 142mg 40mg 約178kcal 約46g 2.8本 モンスター ウルトラ 355ml 142mg 40mg 0kcal 約2.5g 2.8本 HYPER ZONe ENERGY 400ml 150mg 37.5mg 196kcal 48.4g 2.6本 比べやすいように、ドリップコーヒーも基準として置いておく。日本食品標準成分表では、コーヒーの浸出液は100mlあたりカフェイン60mgとされている。150mlのカップ1杯なら90mgだ。つまりレッドブル1本はコーヒー1杯より少し少なく、モンスターやHYPER ZONeの1本はコーヒー1杯半から2杯弱に当たる。 この表から読み取れることは3つある。ひとつ目は、100mlあたりの濃さよりも、缶の大きさのほうが1本の量を左右していることだ。いちばん濃いのは100mlあたり50mgのリポビタンDだが、容量が100mlしかないので1本では最少になる。逆にレッドブルは32mgと薄めでも250ml、モンスターは40mgで355mlと、容量の大きいものほど1本の合計が増えていく。 ふたつ目は、モンスターとモンスター ウルトラのカフェインが同じ142mgだということだ。ウルトラは「ゼロシュガー」の白い缶なので、なんとなく軽い飲み物に見えるけれど、カフェインは定番のグリーンとまったく変わらない。カロリーを減らしても、覚醒作用はそのまま残る。 三つ目は、上限の400mgに対して、大きな缶なら3本目で越えるということだ。モンスターを3本飲めば426mg、HYPER ZONeなら450mgになる。2本までなら284〜300mgで、コーヒーを1杯足しても400mgの内側に収まる。 カフェインの上限は、1日400mgと1回200mgの2本立て 海外で集められたエナジードリンクの缶。銘柄ごとに容量もカフェインの量も違うPhoto: Dominicp / Public domain カフェインの目安としてよく使われるのは、EFSAが2015年にまとめた評価だ。健康な成人では、1日を通して400mgまでなら健康上の懸念はないとしている。あわせて、1回にとる量は200mgまでなら問題ないという目安も示している。1日の合計と、一度に体に入れる量の2つの線があるわけだ。 妊娠中・授乳中の人は1日200mgまでとされている。カナダ保健省は妊娠中を300mgとしていて、国によって少し差がある。子どもと10代は体重で決まり、EFSAは1日あたり体重1kgにつき3mgとしている。体重40kgの中学生なら120mgで、モンスター1本の142mgでもう越えてしまう。カナダ保健省は年齢別に、4〜6歳で45mg、7〜9歳で62.5mg、10〜12歳で85mg、13歳以上は体重1kgあたり2.5mgという数字を出している。 ...