ブラックニッカ クリアの軽さはどこから来るのか
1956年発売の「ブラックニッカ」シリーズの中でも、もっとも軽くもっとも安いのがこのクリア。実勢価格が1,000円を切ることも珍しくない一本を隅々まで見ていく。 原酒構成とブランドの位置づけ ブラックニッカ クリアAmazonで見る → ノンピートモルト原酒(ピートを使わず熱風乾燥させたモルト)とグレーンウイスキーをブレンドし、輸入原酒も一部使用している。ブラックニッカシリーズには他にディープブレンド(45%)、リッチブレンド(40%)、スペシャル(42%)などもあり、クリアは度数37%ともっとも軽く、価格帯もエントリーに位置づけられる。 前身の「ブラックニッカ クリアブレンド」は1997年発売で、2011年に現在の「クリア」へ改称された(中身は変更なし)。2026年にはブランド70周年を迎え、ロゴとキャラクターデザインを刷新したパッケージリニューアルも実施されているが、これも風味自体には手を加えていないとされている。 香り・味わい 穏やかなモルト香に、蜂蜜やバニラを思わせる軽い甘さ。ノンピートモルトが中心のため、スモーキーさはほとんど感じられない。味わいは軽快でなめらか、クセが少なく甘みとコクがある一方、余韻は短め〜中程度で、軽いビター感とともにすっと消えていく。 度数37%という低さもあって、アルコールの刺激はかなり抑えめ。裏を返せば個性は薄めで、複雑な香味を求めると物足りなさはある。 飲み方のコツ 炭酸割りにすると酸味が勝ってしまい特徴が薄れる、という指摘をよく見かけるが、これは強炭酸で氷をたっぷり、比率をやや薄めの1:3.5程度にすると評価が上がるらしい。個人的にも、濃いめに作るよりは薄めにさらっと作った方がこの酒には合っている気がする。糖質・プリン体ゼロという実用面の安心感もあり、とにかく毎日気軽に開けられる一本だと思う。 価格・入手性 ブラックニッカ クリアAmazonで見る → メーカー参考小売価格は990円(税別)、実勢はネット最安値で700円台から、店舗によっては1,200円台まで幅がある。700ml瓶のほか180ml缶や1,800ml紙パック、2,700ml・4,000mlのペットボトルまで揃っており、飲む量に合わせて選べるのも地味にありがたい。 派手さも複雑さもない代わりに、値段のことを一切気にせず開けられる気軽さがある。毎日の一杯を支える裏方として、この立ち位置はむしろ理にかなっていると思う。 関連記事: 千円台の安ウイスキー10本、ハイボールにも水割りにも合う相棒探し · スコッチウイスキー5本を飲み比べ、グラスの中のもうひとつの制作環境 · トリスウイスキーとトリスバーの時代、いま飲む一本として